僕は毎回稽古場には、
赤ジャージを着て行っているのですが…
この日の稽古はですねぇ、赤ジャージではなかったんですよ。
普通に、私服で行った。
なーんでか…？
あまり興味はないと思いますが、
「なーんでか…？」を、お話しますね。
この日は17:30から稽古なんですが、その前に、観劇することになってたんです。
とある女学園の演劇部の卒業公演を観に行く事になっていました。
開演は14:00〜 90分の作品。
なので終演時間は15:30
観劇後ちょっと時間をつぶして稽古場に向かえば、ちょうどいい時間。
そうなんです。観劇後に稽古場に行くので、いつものように赤ジャージを着て出て行ったら、赤ジャージで観劇になる。
いくらなんでもそんな勇気はありません。
赤ジャージで女学園に入って行って、観劇するなんてことは、いくらなんでも恥ずかしくてできません。
ということで今日は、私服で出かけました。
案の定稽古場ではキャスト二人に、
「今日は赤ジャージじゃないんですね」
と軽くイジられました。
この日の稽古はやっぱ、観劇後なので、興奮冷めやらないままの、
ちょっとウザい倉橋がそこにいました。
ウザい倉橋は、観劇で感じたことを、稽古始まる前に話しました。
キャストは興味なさそうでした。
今回観劇して、僕が常々演技・演劇に対しての考え方を、再確認できたかな。
１つ言うと、僕は、
素人のパンチが打てるプロになりたい。
これが僕の、理想の演技者です。
だいぶ前に、たまたま見たテレビ番組で、プロボクサーがインタビューされてたんですよ。
そのプロボクサーが言うには、
「プロのパンチは避けられるけど、素人のパンチは避けられない」
というようなコメントでした。
「へー、そうなんや」
プロって、やっぱ先ず基本があって、ジャブ、ストレート、フック、アッパー…
のようなね、基本があって、だいたい、よめる、と、
動き、軌道、どんなパンチがくるか、よめる、と、
ても素人は、そんなこと習ったことないから、どこからパンチが飛んでくるか分からないので避けられない、と、
「へ〜、」
この話を聞いて僕は、素人って凄いんや、と思い始めた。
これは演劇にも当てはまって。
演劇素人者は、ほんまどんなパンチを打ってくるか分かりません。
習ってないからね。
僕なんかが今まで習ってきたこと学んできたこと経験したこと、とは全く別の角度からパンチを打ってくる。
これは凄いな。
笑いも、フリがあって、ボケがあって、ツッコミがあって、そして笑いになる、みたいな方程式があるんですよ。
でも素人はそんなもんありませんから。
なんなら僕ら演劇経験者が全く知らない方程式持ってきたりしますから。
もちろん、素人のパンチが全部が全部クリーンヒットするわけではありません。
っていうか打率は低いです。
低いですが、たまーにクリーンヒットします。
僕らが見たことないパンチで。
たまのクリーンヒットでいいんですよ。
いきなり本番でやるわけではないからね。
稽古でクリーンヒットしたものだけを集めて、それを本番でやればいいんです。
で、お客さんから好かれるのって、悔しいかなだいたい初舞台の人だったりします。
でもなんか、分かるような気ぃするなあ…
でもね、それやったらやっぱ、駄目なんですよ。
それはやっぱ、ただの素人なんです。
プロがイジって、プロが何とかして初めて、成立するわけやないですかあ。
本人たちは分かってないんですよ。
何が面白いか。何で面白いか。
例えばね、
明石家さんまさんが、「さんま御殿」なんかで、素人をイジって笑いにするやないですかあ？
そういうことです。
もちろん、あの番組に出演するくらいやから、面白い個性を持ったタレントさんやと思います。
しかしその面白さ、魅力を十分に引き出して笑いにするのが明石家さんまさんなんです。
そこで、「俺、面白いやろ」と勘違いしては駄目です。
あれは明石家さんまさんが凄いんです。
なのでね、そろそろ結論にいきますが、
先程も言いましたが、例え素が面白くても、素人やと駄目やと思うんです。
ほな、理想の演技者とは何なのか？
プロやのに、素人のパンチが打てる演技者です。
僕はそんな演技者を目指します。
という話を、稽古が始まる前にしてしまいました。
キャストはキョトンとしていました。
稽古前にウザい話ししてすみません。
はい！最後になりますが、すいません、ちょっと宣伝みたいになって恐縮なんですが、僕今メルマガ書いてまして、そのメルマガのタイトルが、『喜劇団R・プロジェクト倉橋勝の裏話！ブログでは書けないシュールコメディの秘密』
っていいます。
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それでは、最後の最後に…
演劇はやっぱ生っしょ！