北陸代理戦争

こないだね、電車に乗ってて、座席が空いてなかったのでドア前辺りで立ってました…すると僕のすぐそばの座席に座っていたカップルが立ち上がったので、「よし座れる!」と思いその空いた座席に座ろうとしたら、そのカップルが目の前にいた、3人子供を連れて大変そうにしてるお母さんに「どうぞ」と声をかけてました。「え?気まずっ」「座ろうとした俺気まずっ」。すかさず座るのをやめ何もなかったかのようにイヤホンで音楽を聴いているフリをする俺。そのお母さんは「ありがとうございます。大丈夫です。次の駅で降りますから」とカップルにお礼を言って座席には座りませんでした。「座ろうとした俺めっちゃ気まずいやん」。カップルも笑顔で頭を下げ、その座席を空け、吊り革につかまってました。「俺気まずいてー」。なんやこの微笑ましい光景は。 

俺の気まずさ際立つやん。 
さてさて、僕ね、やくざ映画がめっちゃ好きなんですよ。昔のやくざ映画ね。特に大好きなんが深作欣二監督の『仁義なき戦い』。この映画のシリーズ全五作。そして『新仁義なき戦い』シリーズ全三作。全て10回以上は観てます。それっくらい好きです。その中でも一番好きなんは、完結編かな。居酒屋での大友(宍戸錠)と市岡(松方弘樹)のシーンはしびれまっせ。 
で、こないだね、Amazonプライムビデオで『北陸代理戦争』を観ました。この映画は初めて観たなー。監督は深作欣二。いやぁーこの映画もしびれましたでぇ。松方弘樹が主役なんですけどね、もー、かっちょいいを通り越してかっちょいい!僕ね、松方弘樹はけっこう好きな俳優さんで、もちろん菅原文太や高倉健なんかも好きなんですが、まあでも、菅原文太や高倉健って、何をやっても菅原文太、高倉健やないですかあ。まあスターはそれでいいと思うんですけどね。でも松方弘樹って、役によって変わるんですよ。いいんすよ…ほんまに…いいんす…好きっすねぇ、松方弘樹。 
『北陸代理戦争』 
映画は実録やくざ路線で、関西と北陸の暴力団の抗争を描いてます。 映画の見どころは松方弘樹演じる川田登の無双ぶり。 川田は自分の親分を裏切り、金井組に立ち向かい、刑務所でも生き残ります。 その過程で、川田は敵だけでなく、味方や女性にも容赦なく暴力を振るうんです。 川田の狂気と孤独さが、雪と寒風の吹く北陸の風景と相まって、圧倒的な存在感を放ちます。
映画のもう一つの見どころは、深作欣二監督の演出ですね。 殺し屋たちが雪の中でジープに乗って敵を追いかけるシーンや、川田が組長の頭を砂浜に埋めるシーンなど、迫力とスピード感があります。 また、川田と信子のラブシーンや、信子が兄を刺すシーンなど、情感豊かなシーンもあります。 深作監督の独特の手持ちカメラや編集が映画にリアリティと臨場感を与えてます。
ま、中には暴力描写が過激過ぎると感じる人もいるかもしれません。 また、登場人物の多さや、組織の関係性の複雑さも、物語についていくのに苦労するかもしれません。 しかし、それらを乗り越えれば、これも深作監督の傑作と言える映画だと思います。 
ほんま映画って、いいっすね。

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