セリフ憶えは役者の仕事ちゃいまっせ!

西成なんか歩いてますとね、けっこう道におっちゃんが倒れてます。これね、恐いですよー。ひょっとして死んでんのかな?って思います。今みたいに寒い日やったり、真夏の暑い日やったら考えられるやないですかあ。たぶん…寝てるだけやと思います。だーれも声かけませんし、僕も声かける勇気ありません。きっと西成の日常なのでしょう。あなたも気をつけようね。何を!? 
さてさて、先ず謝ります。すみません。前回のブログで、「次のブログでオーディションのことを書きますねー」と予告していたのですが、今日めでたく脚本が完成しましたのでね、脚本というのは来春公演の脚本です。これはちょっとタイムリーなので、今日は来春公演の作品のことを書こうと思います。どうぞおつきあいください。オーディションの話は次書きます。たぶん…。 
えー、今回脚本は割と早く書けました。90分の作品なんですが、1ヶ月半で書いたので、まあまあのペースなのではないでしょうか。まあまあのペースってこれ、脚本書かない人はピンとこないと思いますが、けっこう早いと思います。稽古が始まる2ヶ月半前に脚本ができているので。稽古開始は2月中旬。この時期できてるのは早いんちゃいます?これはよその劇団ではあまりないのではないでしょうか?まあだいだい稽古初日に間に合わせるように書くところが多いですね。場合によっては、「稽古初日に間に合わなかったよー、まだ三分の二しかできてないよー」ってところもめずらしくないと思います。 
ま、僕は毎回だいたいこれくらいのスピードで脚本を書くのですが、それは何故か?理由があります。稽古始まるまでにキャスト全員にセリフを憶えてほしいからです。セリフを入れた状態で稽古初日を迎えてほしいからです。稽古初日から台本置いて稽古スタートします。 
なのでね、キャストにはもう、今回の脚本はデータで送ってます。しかもセリフ憶えは一字一句そのままで、ということになってます。もちろん僕もキャストなので覚えます。当然ですが僕が稽古初日までにセリフを憶えてこなかったことは一度もありません。これ記憶力って言うんかなあ?まあこの能力は、僕50を超えたおっさんなんですが、衰えてるという感覚はありません。ずっとセリフ憶えだけはいいです。 
あっ!すいません、セリフ憶えで思い出したんですが、ちょっと話脱線しますね。お芝居とか演劇とかをやってない普通の方に、「僕、演劇やってるんですよう」って言うと、だいたいこう返ってきます。「セリフ憶えるの大変じゃないですかあ?」。…うん…80%以上はこう返ってきます。これ僕の意見ですよ。他の方は知りませんよ。セリフ憶えって、暗記じゃないですか。暗記は、誰でもできる。素人でもできる。暗記なんで。憶えればいいだけなんで。そこに何の技術もないんで。何の技術もない素人でもできることは、大変でも難しくもないんですよ。まだ「演劇やってる人って、大きな声出ますよね」だったら分かるんです。発声やからね。劇場に響く大きな声を出すためには発声練習や訓練が必要です。これは技術です。素人にはできません。あと例えば間だとかテンポだとか抑揚だとかね、そういったものが「大変ですよね?」なら分かります。技術なんで。素人にはできないんで。セリフ憶えは大変ちゃいますよー。ただの暗記なんで…あ、僕の意見ですよ。 
あ、あとすいません、もう一つ思い出した。すいませんまた脱線します。 
役者さんで役によって太ったり痩せたりする人いるじゃないですかあ。もちろんそれはそれで必要に応じてやるのはいいと思います。僕もやったことあるしね。ただ僕はあまりそこに価値を感じてないというか…何が言いたいかって言うと、「役者さんって、役によって太ったり痩せたりするのすごいですね」…うーん、別にすごくないけどなあ。普通の方でも◯◯ダイエットで20キロ痩せました!とかあるしね。そこを演技力で持っていってる役者さんの方がすごいと思うけどなあ。 
あっ!ほんますいません…もう一つだけ…悪いスイッチ入ってもうたなあ。
よく、テレビドラマなんか出てる、天才子役がフューチャーされることあるじゃないですかあ。そういう時「泣き」の芝居を評価されることがある。インタビュアーが『「泣き」の芝居って難しくないですかあ?』って質問をする。そしてその天才子役が、『飼ってるペットのワンちゃんが死んだ時や、お母さんが死んだ時を想像して泣きます』… 
ワンちゃんが死んだシーンや、お母さんが死んだシーンじゃなくてですよ。お父さんとのお別れのシーンでですよ。 
それはちゃいますよねえ!? 
って僕は思うんです。 
ま、「泣く技術」「涙を流す技術」としてはいいと思うんですよ。でも目的が「涙を流す」になってますよねえ。それは芝居なんかなあ?お父さんとのお別れのシーンやったら、キャラクター、お父さんとの関係性、状況、目的、場所などを背負って、その場を感じて、それで涙が出る、なら分かるんですよ。それでもし涙が出ないなら出ないでいいと思うんですよねえ。まあでも演出で「涙を出す」ことを求められるんでしょうね。それは、理解できます。 
…ほんますいません…変なスイッチ入ってもうて脱線しまくりました。脚本書けたぞー!ってことでブログを書こうとしたんですが…ほんますいません…。まあ、こういう回があってもいいのではないでしょうか?駄目ですか?っていうか今後もこういう回が増えそう…。どうぞ嫌にならずお付き合いください。 
とにかく脚本は書けましたのでこれからどんどん準備を進めていきます。来春の公演をお楽しみください。 
最後に作品タイトルだけ言っておきますね。作品タイトルは、 
『シュールな二人組 笑いの実験室 〜カレーかハヤシかタナカか』です。よろしくお願いします。

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